【筆塗り作例】筆ムラを生かしHGアッガイをアクリジョンで全塗装!「アッガイ寒冷地仕様」
アッガイにスジボリでディテールを追加し、オリジナルカラーで全塗装した作例です。
筆塗りのムラを生かし、下地が少し透けるように仕上げています。
HGUC 1/144 アッガイ
1,540円 2007年04月発売(公式サイト)
HGアッガイ、初期のキットで、先達の素晴らしい作例がたくさんあります。
そのまま茶色のカラーリングで仕上げても足元にも及ばないなと悩んだ筆者は、アッガイではあまり見ない寒冷地仕様をイメージし製作することにしました。
丸みを帯びた可愛らしいフォルムを活かしスジボリも施しています。
塗装とスジボリの参考になれば嬉しいです!
それでは、本編をどうぞ!
1.全体像
アッガイを白いカラーリングに変更し、寒冷地配備の機体をイメージしました。
アクリジョン「ベースグレー」で暗めの下地塗装をしてから、本塗装をしています。
ベースカラーの詳細を次の記事に纏めていますので、良ければご覧ください。
筆は「タテならタテ」「ヨコならヨコ」と1方向のみに動かし、あえて色ムラが残るようにしました。
タテ・ヨコを組み合わせムラがないように塗るのが定石ですが、暗めの下地が透けて筆塗りの「アジ」が出たように思います。
仕上げに、ドライブラシで少しばかり汚しを載せています。
本体等 ホワイト部
グランプリホワイト 100%
本体等 グレー部
ニュートラルグレー 100%
本体等 レッド部(濃)
つや消しレッド 100%
バーニア・砲身
シルバー 100%
本体等 ライトブルー部(濃)
ベースホワイト 50%
+ インディブルー 30%
+ エメラルドグリーン 10%
+ ニュートラルグレー 10%
本体等 レッド部(淡)
シャインレッド 100%
バックパック
ベースホワイト 60%
+ インディブルー 30%
+ ニュートラルグレー 10%
本体等 ライトブルー部(淡)
ベースホワイト 60%
+ インディブルー 25%
+ エメラルドグリーン 5%
+ ニュートラルグレー 10%
本体等 ブラウン部
ウッドブラウン 100%
※すべてアクリジョン
2.工作
2-1.プラ板工作
▲頭頂部にプラ板で4基の凸モールドを作りました。水中から敵基地付近に忍び寄り、頭突きで薄氷をカチ割って侵入するイメージです。
▲膝にディテールアップパーツを取り付け。陸戦型ガンダムのようなスパイクをイメージしましたが、隙間が詰まってしまいビミョーな出来になってしまいました。貼り付け前にシミュレーションすべきでした。
▲モノアイはウェーブの「Hアイズ」を貼り付けました。裏をシルバーで塗りましたが、装甲を取り付けると隠れてほぼ見えません。モノアイの悲しい性(サガ)ですね。
2-2.スジボリ
▲頭部バルカンのメンテナンス時に装甲の取り外しができるよう、中央に曲線のパネルラインを彫り込みました。また、不自然にならないよう直線で最低限のパネルラインを引いています。
▲腕の一部に細かめのスジボリで情報量を追加しました(茶色の部分)。アッガイはディテールが少なくツルっとしているので、こういったワンポイントで精密感が出ます。
▲脚部装甲はタガネの刃幅を変え、0.15mm、0.3mm、0.6mmのミゾを彫りました。スジボリはミゾの太さを変えるとメリハリがつき作品が引き締まるのでおススメです。
▲腹部は有機的な雰囲気を出したかったので、タガネとデザインナイフで彫り込みました。クマムシみたいな雰囲気になりましたが、情報量を一か所に集中できた作品にメリハリが出たと思っています。
▲肩、背中の水色部分も複雑な形状を彫り込みました。一方白い部分は、四肢の付け根に太めの曲線を彫り込み、最低限のパネルラインの追加に留めました。全身が同じ密度の情報量だとくどくなってしまうかなと思ったのです。
▲脚部の蛇腹(写真で茶色の部分)は中央に合わせ目がパックリ出ますが、挟み込む構造のため処理が難しく断念。周辺を削り込んでデザインの一部にしました。計らずとも有機的な雰囲気が出たので良かったです。
3.筆塗り全塗装
3-1.塗る向きについて
▲アクリジョンベースグレーで全身に筆サフをした後に、アクリジョンの通常色を塗りました。
重力方向を意識し、筆を一方方向にのみ動かしています。
ムラのできない塗り方は筆の向きを縦横交互に塗り重ねるものですが、今回はあえてムラを出したかったのでこの塗り方にしました。
うっすらとベースグレーの下地が透けて「筆塗りのアジ」が出ています。
3-2.塗り分け
▲胴体の水色は2色の濃淡で塗り分けています。スジボリで引いたパネルラインから塗り分ける部位を決め、はみ出さないよう丁寧に塗り分けます。隠ぺい力が高い濃い色から塗るのが、はみ出しても修正を楽にするコツです。
▲腕部先端の6連装ロケットランチャーは、中央にケガキ針でパネルラインを引き、赤で塗り分けました。メンテナンス時に赤い部分を取り外す運用をイメージしました。スジボリでパネルラインを引いておくとキレイに塗り分けやすいです。
▲脚部の赤はシャインレッドとつや消しレッドの濃淡で塗り分けています(わかりにくいですが)。ぱっと見同じ色に見えるけどよく見ると違う色で塗るのが筆者の好みです。
3-3.汚し・スミ入れ
Mr.ウェザリングカラー(シェイドブラウン)をシャバシャバに薄め、全体をウォッシングして汚しと同時にスミ入れも行いました。
ウォッシングした後、茶色系のウェザリングマスターをパーツのフチにポンポンして完成にしました。
おわり
ベースグレーで下地を作りムラを残して塗ることで、いい味が出て満足いく出来になりました。
HGアッガイはたまに量販店で見かけます。良かったら作ってみてください!
可愛らしいフォルムがたまらない良キットです。
以上、参考になればうれしいです。
それでは、ステキな筆塗りライフを!
HGUC 1/144 アッガイ
1,540円 2007年04月発売(公式サイト)
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