ガンタンクをウェザリングで戦車っぽく仕上げる!【無塗装作例】
HGガンダンクを成形色のまま、ウェザリングのみで仕上げました。
アクリジョンの筆塗りがテーマの弊サイトですが、塗装なしで完成度を上げられるかチャレンジした作例です。本機は下半分が戦車なので、きっと汚しが映えるはず…。
HGUC 1/144 RX-75 ガンタンク
880円 2000年01月発売(公式サイト)
キットは古く合わせ目ががっつり出るタイプです。
以下の工程で製作しました。
- 合わせ目消し
- ディテールアップ工作
- ウェザリング
- ウォッシング
- 銀ハゲ
- スポンジチッピング
- リアルタッチマーカー
- 色鉛筆
無塗装でカッコよく仕上げたい方の参考になれば嬉しいです!
それでは本編をご覧ください。
1.全体像
戦車タイプのMSなので実戦で土や砂の汚れが付いたんだろうと想像し、下半身のキャタピラ部分を中心に全体をウェザリングしました。
想像力を膨らませ、リアルさを追求する汚し塗装は楽しい作業ですよね。
※筆者はヘタクソですけど
珍しいマテリアルを使わず一般的な手法を使っているので、参考にしていただければ嬉しいです。
2.合わせ目消し
無塗装で製作する場合、合わせ目消しは作品の出来ばえを左右する大事な作業ですよね。
多少の失敗も塗装すれば隠せますが、無塗装だとそうはいきません。
合わせ目に模型用の樹脂系接着剤(筆者はタミヤセメント)をたっぷり塗り、ムニュっと圧着してしっかり処理するのがポイントです。
樹脂系接着剤は以下の点が気になります。
- 接着部が白化する(白くなる)
- 経年劣化で接着部が変色する
①白化 … 樹脂成分が少ない”流し込みタイプ”を使うと白化が抑えられます。
ただし、接着剤の粘度が低いのでキレイに合わせ目を消すには慣れが必要です。
②変色 … 樹脂成分が経年(1年程度)により黄色や茶色っぽくなります。
これはトップコートでも防げないので、割り切るか気になるなら塗装するしかありません。
3.ディテールアップ工作
3-1.ランナープラ板
「ランナープラ板」をご存じですか。
残ったランナーのタグを切り出しヤスリで薄く整えてプラ板の代わりにします。
セイラマスオ氏が多用するアレです。
グレーや白のプラ板は無塗装仕上げだと使えませんが、パーツ成形色と同じ色のランナータグを使えばプラ板工作が可能です。
ランナータグをヤスリで薄くするのが大変です…。
手間がかかりすぎるので筆者はもうやりません。
3-2.砲身の削り込み
武装類の砲身先端を削り込んで薄くしています。
もともとの砲身は厚みがありオモチャっぽい雰囲気でしたが、砲身の内側をデザインナイフで削り込むことで薄くなり、リアリティが出ます。
簡単な割に効果が高いのでオススメの工作です。
※フチはウェザリングマスターの”スス”で黒く汚してます。
3-3.ディテールアップパーツ
無塗装で個性を出したかったので、コアブロックがある胴体にプラ板と、コトブキヤのモデリングサポートグッズを貼り付けて、情報量を追加しました。
ほとんど見えませんがそれで良いのです。
見えないところにオシャレは宿ります。
ちなみに、胴体の干渉部分を削り落とし腰を1回転できるようにしています。
設定ではコアブロックシステムがあるため振り返ることができないそうですが、ガンプラは自由なのです。
4.ウェザリング
4-1.銀ハゲ
装甲の塗装が剥げて金属部分がむき出しになった表現を銀ハゲと言います。
プラスチックを重たい金属に変える魔法の技法です(大げさ
エッジにエナメル塗料のシルバー、チタンシルバーをサッと塗り、塗装がハゲた雰囲気を演出しました。
やり過ぎると嘘くさくなるので、ほどほどにしておくのがポイントです。
4-2.塗装ハゲのチッピング
先ほどの銀ハゲとは違う表情の塗装ハゲをスポンジチッピングで描き込みました。
銀ハゲ … 塗装がハゲて間もないので銀色
塗装ハゲ … 剥げてから時間がたち黒ずんでいる
といった想定で描き込んでいます。
アクリジョンの焼鉄色を家庭用スポンジに付け、ポンポンとスタンプしました。
4-3.土、砂汚れ
汚し塗装のメインディッシュ、キャタピラ部分の土、砂汚れです。
汚れに深みを出したくて、以下、色々やっております。
- Mr.ウェザリングカラー「グランドブラウン」でウォッシング
- リアルタッチマーカーブラウンで描き込み
- リアルタッチマーカーオレンジで錆汚れを描き込み
- ウェザリングマスターで砂汚れを塗布
- Mr.ウェザリングカラー「サンディウォッシュ」でドライブラシ
車輪内側の凹凸をケガキ針で丁寧に彫り直したので、汚れが付着してイイ感じです。
キャタピラの履帯は軟質素材なので破損が心配でしたが、トップコート後にウォッシングしたので今のところ割れていません。
おわり
ウェザリングは塗料やマテリアルの種類が多く奥が深いです。
以上、参考になれば嬉しいです!
HGUC 1/144 RX-75 ガンタンク
880円 2000年01月発売(公式サイト)
初期のHGキットですが、プロポーションは完成されています。
パーツ数が少なく価格も安い、おすすめキットです。是非、汚してみてくださいね。
▼土汚れの表現にはMr.ウェザリングカラーのグランドブラウンがぴったりです。
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