デカールの段差のやり方解説-ワンランク上の仕上がりへ

水転写式デカールを貼った際に段差が気になったことはないですか?
薄いデカールでも、貼るとわずかに段差ができます。
段差が目立つとシールを貼ったような印象が強くなり、おもちゃっぽく感じてしまうのです。
※厚さはメーカーや商品によって異なります。
どういうことか見てみましょう。

▲デカールを貼り終えたHGジムさんです。
ぱっと見、問題なさそうに見えますが、よく見てみると・・・
このように、光の加減でデカールの周囲にわずかに段差が見えるのです。
※このデカールは比較的段差が目立ちにくいものでした。
今回はデカールを貼った際にできるこの段差を消してみようと思います。
デカールの段差が気になる方は、ぜひ最後までご覧ください。
それでは、本編をどうぞ!
- デカールを貼ったガンプラ
- 塗装用持ち手棒
- 缶スプレーのトップコート
- 1000番程度のスポンジヤスリ
1.デカールの段差を消す方法
段差消しの方法は単純です。
デカールの上からトップコートを吹き、デカールの上部分をヤスリで削って平らにするというものです。
トップコートを塗布するので、装用持ち手棒にパーツを塗セットします。
パーツは全てばらす必要はなく、腕・胴・足などのブロック単位でOKです。

▲塗装用持ち手棒は、棒の先端にクリップが付いている道具です。
パーツのフチや裏側の出っ張りをつかむことで固定し、塗装をやりやすくしてくれます。
塗装以外にも、手で持つとやりにくいトップコートの塗布にも便利です。
手で持っての塗布はおススメしません。
表面に指紋が付きますし、手がスプレーでベタベタになるからです。
▼1セット20本以上入りの商品が多いです。トップコートを吹くなら1セットは持っていたいところ。

▼あわせて、塗装棒を刺して固定する塗装ベースもあると便利です。

2.トップコートを塗布する

▲半光沢のトップコート「Mr.スーパークリア- 半光沢」を吹いていきます。
光沢とつや消しの中間の仕上がりで、塗膜やデカールの保護と合わせて、適度につやを抑えてくれます。
※デカールの上からの使用はNGとの注意書きがありますが、私は問題が起きたことはありません。

▲吹く前に缶を回して攪拌しましょう。底に球が入っており、振ると混ざります。実は縦にシャカシャカ振るのではなく、缶の底で円を描くように回すのが正解だそうです。
(GSIクレオス ホビー部 公式X)

▲シールドトップコートを吹いてみました。表面がテラテラ光る程度に吹くと良いです。
デカールの上からヤスリで削るので、普段より気持ち多めに吹いておきましょう。
吹き過ぎると、モールドが埋まったりエッジが丸くなったりするので注意が必要です。
吹いた後は塗装ベースに立てかけて、1時間程度乾燥させましょう。

完全に乾くまで指で触ならいようにしましょう!
指紋が付いてしまいガックリします。
3.スポンジヤスリで削る

▲トップコートが乾いたら、次は削る工程です。
プラスチックでなくトップコートの塗膜を削ります。
塗膜は柔らかいので#1000以上のスポンジヤスリが良いでしょう。私はゴッドハンドの神ヤス!を愛用しています。
▲この地味な作業を、すべてのデカールに対しやりつづけます。
辛く忍耐力のいる作業ですが、これに耐えて完成した暁には、かなりの達成感を感じることでしょう。
※面倒に感じたら、無理してやる必要はありません。
▼愛用者の多いゴッドハンドの神ヤス!。裏のスポンジが硬めで削りやすく耐久力もあります。

3.仕上げのトップコートを吹く

▲ヤスリがけが終わったら仕上げのトップコートを吹きます。
ヤスリがけ前のトップコートは”捨てサフ”ならぬ”捨てトップコート”であり、仕上げはつや消しにするのが好きなので「Mr.スーパークリア つや消し」をチョイスしました。
つや消しクリアを吹いたら、乾かして仕上がりを見てみましょう。

▲シールドです。しっかりとデカールの段差が消えています。

▲たくさん貼った腰部パーツ。こちらも段差が無くなっています。

▲肩に貼った地球連邦軍の部隊マーク。少しだけフチが盛り上がっているようにも見えますが、遠目にはわかりません。

▲脚部のデカールです。はじめから印刷されていたかのような自然な仕上がりです。
4.段差が顕著な場合
デカールの段差が顕著で1回のヤスリがけで段差が消えない場合は、消えるまでトップコート→ヤスリがけを繰り返します。
▲段差がなかなか消えず、トップコート→ヤスリがけの作業を4回繰り返して、何とかこの状態になりました。
前述のとおり、トップコートの吹き過ぎはミゾが埋まったりエッジが丸まったりして野暮ったい仕上がりになってしまいます。
段差消しに拘りすぎるのも良し悪しがあるので、いい具合で加減しましょう。

まとめ
以上、デカールの段差を消して完成度を上げるやり方の紹介でした。
トップコートを吹いた上から目の細かいヤスリをかけ、仕上げのトップコートを吹くもので、それだけ聞くとカンタンそうですが慣れないと失敗しやすいです。
以下の点に気を付けて作業しましょう。
- トップコート
- 吹き過ぎに注意する
- でもいつもより気持ち多めに吹く
- 良く換気するか屋外で吹く
- ヤスリがけ
- デカールを削らないように気を付ける
- 途中で小まめに確認する
- 忍耐力
ホビー雑誌に掲載されているプロモデラーの作例は、デカールの段差が消えているものが多いです。
カッコイイ作品に仕上げたいなら会得しておきたいテクニックです。
ぜひ記事の内容を参考に、デカールの段差を消してみてくださいね!
それでは、ステキなガンプラライフを!
▼トップコートを吹くなら持っていたい道具です。

▼デカールの上から吹き付けて、段差を消してしまいましょう。

▼記事で紹介したHGジムさんの作例ページです。良ければどうぞ!

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