【初心者向け】ゲート跡処理のオススメ処理方法|二度切り不要/金属ヤスリ
プラモデルのパーツをランナーから切り出すと突起が残ります。
この突起はゲート跡と呼ばれるもので、残したまま組み立てると見栄えが悪いので処理するのが一般的です。
ゲート跡をそのままにするとどうなるでしょう。
次の写真を見てください。
撮影用に大げさに残していますが、ゲート跡が残ったキットはこのように見栄えが悪くなります。
ガンプラ製作において、ゲート跡の処理は必須の工作といえるでしょう。
- ゲート跡処理に必要な道具
- ゲート跡処理のやり方
- 2度切りの必要性
- 変わったゲートの種類
初心者の方向けに、ゲート跡処理のやり方を解説します。
他にも製作時に役立つテクニックを紹介しますので、最後までご覧いただけると嬉しいです。
1.ゲート跡とは
まず、ゲート跡とは何なのか、おさらいしておきましょう。
・ゲート
ランナーとパーツを繋いでいる少し細くなった部分です。
・ゲート跡
ランナーから切り離したパーツに残るゲートの出っ張りです。パーツのフチに多く、目立ちにくい場所に残ります。
このように、ランナーから切り離したパーツには、ゲートの突起が残ります。これがゲート跡です。
2.ゲート跡の処理方法
2-1.手順
2-2.やってみる
実際にゲート跡を処理しながら、やり方を解説します。
▲パーツの切り出しにはニッパーを使います。筆者はタミヤの先細薄刃ニッパーを愛用しています。
▲ゲートにニッパーの刃を入れていきます。パーツのすれすれではなく少し離れたところからカットします。
▲パーツを切り出しました。ゲート跡が残った状態です。
▲再びニッパーを使い、パーツに残ったゲート跡を切り落とします。いわゆる2度切りというやり方です。
▲ニッパーでゲート跡を切り落とした状態がこちらです。ほんの少し盛り上がった部分が残っています。
▲最後に棒ヤスリを使って盛り上がりを削ります。筆者はタミヤのクラフトヤスリPRO(平・10mm幅)を使っています。
▼棒ヤスリをやさしく押しながら盛り上がり部分を削ります。曲面なのでえぐらないように気を付けながら慎重に削ります。
▲ヤスリで整えたゲート跡がこちらです。完全に突起がなくなりキレイに処理することができました。
3.2度切りの必要性
プラスチックは圧力がかかった個所が白くなり、これを白化といいます。
ニッパーの刃を入れるとゲートに圧力がかかりますが、2度切りは1度切りよりかかる圧力が少なく白化しにくいと言われています。
では、1度切りしたゲート跡がどうなるか見てみましょう。
▲今度は一度切りなので、パーツすれすれのところをニッパーでカットします。
▲切り出したパーツがこちらです。パーツの色が白っぽいのでわかりにくいですが、白化はしていないように見えます。
▲2度切り時と同様に、残った盛り上がりを棒ヤスリで整えました。キレイに処理ができたと思います。
ご覧のように1度切りでもゲート跡をキレイに処理できました。
切れ味のよいニッパーを使えば1度切りでも白化は防げますし、万一白化しても、塗装する場合はわからなくなるので問題はありません。
筆者個人は、2度切り不要の見解です。
4.おまけ:ダボ軸・穴のカット
塗装をする場合、多くは一度組んだキットのパーツをばらすことになります。
組んだパーツをバラしやすくする加工を紹介します。
4-1.ダボ軸のカット
パーツをハメ込む軸(ダボ軸)をカットし、組んだパーツをバラしやすくする加工です。
▲ダボ軸です。接着剤要らずのスナップフィットには、この軸があります。
▲ニッパーを斜めに入れてダボ軸を少しカットします。切り過ぎるとパーツがユルユルになる可能性があるので、少しにしておきます。
▲ダボ軸をカットしました。このようにしておくと、軸がはまる長さが短くなるのでパーツが外しやすくなります。
4-2.ダボ穴のカット
こちらはダボ軸を受ける穴(ダボ穴)をカットする方法です。
▲ダボ軸にデザインナイフの刃を入れます。ニッパーで切ってもOKです。
▲このように穴を切り欠くことで、穴にかかる圧力が弱くなり、パーツを外しやすくすることができます。
4-3.ダボ軸 or ダボ穴?
カットするのはダボ軸・ダボ穴のどちらが良いのでしょう?
結論は、好きな方でOKです。
以下の違いがあるので、判断の参考にしてください。
- ダボ軸カット
- 効果が高い
- カットした軸のゴミが出る
- 切りすぎに注意
- ダボ穴カット
- 効果はまあまあ
- ゴミが出ない
- 組んだ時見える穴を切らないよう注意
筆者はゴミが出ない「ダボ穴カット」をしています。
5.変わったゲート
ここまで紹介したゲートはいわゆる通常のゲートで、ゲートには他に種類があります。
5-1.アンダーゲート
表面にゲート跡が目立たないようパーツ下側にあるゲートです。
メッキパーツやメタリックパーツによく見られます。
アンダーゲートはゲート跡がパーツの下側に残るため見つけにくく、処理を忘れることがあるので気を付けましょう。処理方法は通常のゲートと同じです。
5-2.タッチゲート
非常に細く手でパーツを取り外すことができるゲートです。
EGのキットに多く採用されています。
手で取ることができますが、ニッパーを使いましょう。
手で取った場合はゲート跡が白化するからです。
まとめ
以上、ゲート跡処理の解説でした。
ランナーからパーツを切り出すと必ず残るのがゲート跡です。作品をカッコよく仕上げるには必ずやっておきたいので、面倒がらずひとつづつ丁寧に処理しましょうね。
2度切りする場合はパーツ数が多いと大変なので、筆者は1度切りをおススメします。
参考になればうれしいです!
それでは、ステキなガンプラライフを!
▼パーツの切り出し、ゲート跡処理には切れ味の良い先細薄刃ニッパー。
筆者も使っており、初心者~中級者まで幅広くカバーしてくれます。一本持っておいて損はありません。
▼良く削れて使い勝手のいいタミヤのクラフトヤスリがオススメ!
一度使うとその気持ちよさに当て木+紙ヤスリには戻れません。
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