仮組みが必要な理由を解説-パーツをバラしやすくする道具・加工も紹介!
ガンプラのHowTo系雑誌やブログ記事で「仮組み」という言葉を見たことはありませんか?
ガンプラを組み立てるのと何が違うの?と思うかもしれません。
初心者の頃の筆者はそうでした。
結論、仮組みはガンプラを組み立てることです。
スジボリ・プラ板加工などの工作や、塗装をする場合はパーツをバラすため、”仮に組む”という意味で仮組みと呼ばれています。
でも、ただ組んでバラすだけではありません。
- 改修ポイントの確認
- 塗装の注意点を確認
- 組んで楽しむ!
この記事では、仮組みが必要な理由と、パーツをバラしやすくするコツ・道具を解説します。
これまでは組んで終わりだったけど、工作や塗装をやってみたい!という方はぜひ最後までご覧ください!
それでは、本編をどうぞ!
1.仮組みが必要な理由
1-1.改修ポイントの確認
キットを組んでみると、合わせ目が出る場所や、工作で改修した方が良いポイントがわかります。
完成した際に目立つ場所やカッコ悪い点が見て取れるのです。
実際に組んでみて、完成した際にどんな風に見えるのか確認するのが、仮組みが必要な理由のひとつです。
- 合わせ目が出る箇所
- 改修した方が良い残念な個所
- 全体のプロポーション
目立たない合わせ目なら処理しない、または段落ちモールドにする手もありますし、パーツを挟み込む箇所は後ハメ加工を検討する…など全体を確認し改修方法を検討します。
プロポーションが気に入らない場合はプロポーション変更の工作をしますが、難易度は高めです。
1-2.塗装の注意点を確認
塗装をしていく予定なら、塗る際に気を付けるポイントも見ておきます。
奥まった個所でも組んでみると表に見える場合があったり、関節や可動箇所でパーツが擦れて塗装が剥げそうな場所があったり、塗装の前に注意点を見つけておくのです。
■組んでみると表に見える箇所
裏側や奥まった個所もパーツの成形色が見えないようにシッカリ塗る。
■パーツが擦れる箇所
干渉個所を削ったり、塗膜が厚くならないよう薄く塗る。
塗装をキレイに仕上げるには、事前の確認が大切です!
塗る前に確認しておくことで、塗り忘れや塗装ハゲを防ぐことができます。
きちんと確認せずに失敗した作例はこちら。こうならないためにも仮組しましょう。
初心者の筆塗り…HGジム-厚塗り/塗り忘れ/スジボリの毛羽立ち【失敗作例】
1-3.組んで楽しむ!
これが一番大事かもしれません(笑
作りたくて手に入れたキットですから、組んで楽しむのが一番です。
HGでも新しいものにはパーツ分割や可動ギミックが秀逸なものもありますし、RG、MGなどは作りごたえがあり、組み立てるだけでも非常に楽しいものです。
筆者はビニールの袋を開ける瞬間がとてもワクワクします!
2.パーツをばらす
工作や塗装をする場合は、組み立てたパーツをバラバラにすることになります。
組んだパーツを外す作業は、実はけっこう難易度が高かったりします。
最悪、パーツが破損する場合もあるので、そうならないための工夫が必要です。
2-1.パーツをバラす道具
ゲゲゲの○太郎のオカリナではありません。これは「パーツオープナー」というパーツをバラす専用ツールです。(写真はWave社のもの)
先端が薄い金属の刃になっており、これをパーツの隙間に差し込んで外すのです。
一般的な工具のマイナスドライバーを使う方もいますが、パーツをえぐったり効率が悪かったりするので、専用ツールの使用をおススメします。
ガンプラは”スナップフィット”という、軸と軸受けをハメ合わせる構造をとっており、一度ハメたパーツを手で外すのはなかなか難しいものです。
そんな時は、薄い金属でできたパーツオープナーの先端を差し込み、グリっとこじ開けることで簡単にパーツを外すことができます。
▲あまり強くグリグリすると、金属部分でパーツがえぐれてしまいます。
外れにくい場合は、力を入れず少しずつ隙間を開けるように外しましょう。
2-2.バラしやすくする加工
がっちりハマっているパーツは、パーツオープナーを使っても外しにくい場合があります。
外しにくいと力が入りパーツをえぐってしまうことがあるので、対策をしておきましょう。
1)ダボ軸をカット
パーツをハメ合わせる「ダボ軸」をカットする方法です。
穴に入り込む軸を短くすることで、パーツを外しやすくします。
ニッパーで軸の先端を斜めにカットします。短くし過ぎるとパーツがユルユルになるので注意です。
2)ダボ穴をカット
お次は、ダボ軸を受ける「ダボ穴」を切り欠く方法です。
一部に切り込みを入れることで穴にかかる圧力が弱まり、パーツが外しやすくなります。
まれにダボ軸が表に見えるパーツがあり、見える部分を切らないように注意が必要です。
3)カットするのはダボ軸 or ダボ穴?
カットするのはダボ軸・ダボ穴のどちらが良いのでしょう?
結論は、好きな方でOKです。
以下の違いがあるので、判断の参考にしてください。
- ダボ軸カット
- 効果が高い
- カットした軸のゴミが出る
- 切りすぎに注意
- ダボ穴カット
- 効果はまあまあ
- ゴミが出ない
- 組んだ時見える穴を切らないよう注意
筆者はゴミが出ない「ダボ穴カット」をしています。
3.バラしてわからなくならないの?
よく、パーツをバラバラにすると、どこのパーツかわからなくならないの?という質問を目にします。
ちゃんとわかるので安心してください。
たいていのパーツは、説明書を見れば、その形状からどこの部位か判断が付きます。
それはパーツ数が少ないキットだけの話では…という意見もあるでしょう。
確かに、細かいパーツが多い場合は、説明書を見て判断するのは時間がかかりすぎるかもしれません。
そんな時は、パーツを部位ごとに分けておきましょう。
このような仕切り付きの透明プラスチックケースを使い、腕・胴体・足・武装などの部位ごとに収納することで、パーツがバラバラになりどの部位かわからなくなることが無くなります。
▼百円ショップでも購入できますので、自分が使いやすいものを選ぶと良いでしょう。
大きいパーツも収納できるものが良いです。
4.仮組みの注意点
4-1)ハメ殺し
▲パーツの中には一度ハメると外せない・外すのが非常に困難なものがあります。
いわゆる”ハメ殺し”と呼ばれるものです。
胸部ダクトや、奥にハメ込むセンサーパーツなど、一度ハメると取りはずす術がないものは、仮組みの際に取り付けないほうが良いでしょう。
写真のパーツは抜き穴があるのハメ殺しではありませんが、合わせ目消しをしてしまうと抜き穴を使うことができません。これもハメ殺し状態です。
4-2.ボールジョイントの股関節
▲古いキットに多いのですが、股関節がボールジョイントのものは要注意です。
脚部を外すにはジョイントをぐりぐりと引っ張りますが、ジョイントが折れてしまうことがままあります。
パーツを外す際は軸と同じ方向に引っ張るようにし、決して軸に上下左右方向の力がかからないように注意しましょう。
まとめ
以上、仮組みが必要な理由と、組んだパーツを外しやすくする方法の解説でした。
仮組みと言ってもキットを組み立てることに変わりはなく、その後に工作や塗装を行うかどうかで呼び方が変わるということですね。
ポイントをおさらいしておきましょう。
- 仮組みが必要な理由
- 改修ポイントを確認する
- 塗装の注意点を確認する
- パーツを外しやすくする
- パーツオープナーを使う
- ダボ軸・穴をカットする
- バラしたパーツは部位ごとに収納する
- ハメ殺し・股関節に注意!
細かいパーツは外して無くさないように注意しましょうね。
ぜひ、記事の内容を参考に、失敗しない仮組み・パーツ外しを実践してみてください。
参考になれば嬉しいです!
それでは、ステキなガンプラライフを!
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