【HGジムを塗装する】ガンプラをマホガニーで下地塗装!
ガンプラに下地塗装、してますか?
下地といえばサーフェイサーが一般的ですが、今回はアクリジョンから「マホガニー」を使って、茶色の下地塗装をしていきます。
- プラスチックの透け感が無くなる
- 水性塗料の筆塗りに味が出る
- 装甲裏の塗装も同時に済む
今回の下地塗装は、サーフェイサーではなくアクリジョンの通常色で行うため、傷埋めの効果はありませんが、プラスチック特有のおもちゃっぽい透け感を抑えることができます。
茶色の下地の上に、適度に透ける水性塗料を筆塗りすることで、下地の茶色を活かした味のある作品に仕上げる狙いです。
※塗装環境をお持ちの方は、マホガニーの缶サフがお手軽です。
グレー以外の下地に興味があるかたは、ぜひ最後までご覧ください。
それでは、本編をどうぞ!
1.アクリジョン マホガニー
▲マホガニーとは、センダン科マホガニー属に属する3種の木の総称で、その木材の色を塗料にしたものがマホガニー色です。
RGBは赤:107、緑:63、青:49で、赤みを帯びたこげ茶色といった色味です。
アクリジョンのマホガニーは下地塗料ではないものの、暗色の下地として使うことができます。
▼パレットに出してみました。
アクリジョンのマホガニーは、若干黒寄りの茶色といった印象です。
これから、このマホガニーで下地塗装をしていきます。
2.塗装の準備をする
2-1.クリアパーツをマスキングする
▲マスキングテープを使ってクリアパーツをマスキングします。
塗料で塗ってしまうと、せっかく透明になっているクリアパーツが台無しです。
上手く避けて濡れれば良いですが、マスキングした方が失敗が少ないでしょう。
パーツの形に切ってから貼り付けても良いですが、難易度が高いので、大き目のテープを貼り付けてからデザインナイフで縁取りして切るとらくちんです。
▼塗装をするなら模型用のマスキングテープは何かと便利です。ひとつは持っておきたいところ。
2-2.塗装用の持ち手棒にセットする
▲塗装する前にパーツをばらし、塗装用の持ち手棒にセットしておきます。
棒の先端にクリップが付いた道具で、パーツの内側をつかむことができるので、手で持つよりきれいで効率的に塗装ができます。
塗装用持ち手棒の詳しい解説はこちらにまとめてあります。
また、持ち手棒のクリップで掴めないパーツは、綿棒を突っ込んだり、両面テープで棒に貼り付けたりすると良いです。
▲ジムの頭部パーツはうまい具合にクリップで挟めるところがありませんでした。これでは棒に付けることはできません。
▲綿棒の先端が、頭部パーツのくぼみにピッタリハマりました。持ち手があれば塗装ができるので、頭部は綿棒を持ち手棒がわりにして筆塗りすることにしました。
2-3.筆、水、パレットを用意する
▲塗装に必要な道具を用意します。
- 筆(筆者は筆幅7mm程度)
- パレット(筆者はクッキングシート)
- 水
▼今回使う筆はこちら、7mm幅の筆です。
大きくも小さくもなく、小回りが利くので丁寧に塗りたい時に使っています。
筆塗りに使う道具の詳細はこちらにまとめてあります。
3.マホガニーを塗る
準備ができたので、パーツにアクリジョンのマホガニーを塗っていきましょう。
3-1.筆塗り1回目
▲アクリジョンは乾燥が早い塗料です。パレットに出した塗料は塗っている間に乾いてくるので、ほどほどの量を取り出しましょう。(筆者は調色スティックで4、5杯ほど)
▲少し湿らせた筆の先端に、少量の塗料を取ったら、パーツに塗料を載せていきます。「塗る」より「塗料を載せて伸ばす」イメージで塗ると上手く塗れます。
▲パーツの角やフチにも塗料を行き渡らせます。写真ではモールド(ミゾ)の一部に塗料が入ってませんが、塗っておいた方がキレイに仕上がります。
▲これは足のパーツです。組み立てた際にチラ見えする足の内側も、しっかりと塗っておきます。
▲腰装甲の裏側も塗っておきましょう。装甲裏がちらっと見えた際に暗い色で塗ってあると引き締まった印象になります。
▲シールドのような面積の広いパーツは塗料が均等に行き渡るように意識して塗りましょう。下地がまばらだと重ねた塗料の発色もまばらになります。
3-2.筆塗り2回目
▲2回塗るとこの通り、パーツ全体が焦げ茶色になりました。成形色が少し透けていますが、この程度なら問題ありません。
▲大きなシールドも1回塗りで均等に塗料が行き渡り、全体が茶色で均一に染まりました。
▲スネのパーツです。装甲の裏側、内側になる部分も塗ってあります。内側が成形色だと意外と目立つのです。
2回塗ればマホガニー下地の塗装は完了です。
- 薄く塗る(2回塗りがベスト)
- 装甲裏も塗る
- 塗り漏らしなく塗る
通常色を重ねるので、下地はできるだけ薄く塗るのがポイントです。
厚塗りすると野暮ったくなってしまいます。
4.通常色を重ねてみる
マホガニーで下地塗装をしたパーツに通常色を重ね、どんな色味になるか見てみましょう。
4-1.シールド裏のマスキング
シールドの裏側は、下地で塗ったマホガニーをそのまま生かしたいので、通常色を塗らないようマスキングしておきます。
▲細かい凹凸がある部分はマスキングが大変です。マスキングテープをデザインナイフで細かく切って使うと貼りやすいです。先の曲がったピンセットを使うとつかみやすいです。
▲マスキングできました。シールド裏の中央部分はマホガニーを残し、フチの部分だけ通常色を塗っていきます。(このマスキング作業は30分程度かかりました。)
4-2.通常色を塗る
ジムの装甲を塗っていきます。使う色は3色で、発色を良くするためにベースカラーを混色します。
- エメラルドグリーン
- インディブルー
- アクリジョンベースホワイト
▲ジムのメインカラー、水色を作ります。ベースホワイト・エメラルドグリーン・インディゴブルーを9:0.7:0.3で混ぜます。
▲混ぜ合わせるとこんな感じに。うまい具合にジムの弱そうな水色(笑)が再現できたと思います。
▲マホガニー下地の上から塗っていきます。1回塗るとこんな感じ。下地の色がスケスケなので、まだまだ発色が足りない状態です。
▲2回塗るとこんな感じです。ベースホワイトを混ぜたおかげで発色が向上しています。マホガニーの下地がイイ感じ透けており、この状態でも味があっていいですね。
▲3回塗ったのがこちら。マホガニーの下地がうっすらと透ける程度に残り、筆で塗った質感が出ています。
▲レッドの部分も塗っていきます。アクリジョンの赤系統は隠ぺい力が弱いので、下地が透けて暗めの落ち着いた赤になりました。
▲シールドもきれいに塗れました。裏側はマスキングしたおかげでマホガニーと水色がキレイに色分けされています(粗はありますが)
5.仕上がりの確認
組み立てて仕上がりを見てみましょう。
うっすらと透けたマホガニーの下地がいい味を出しています。
まとめ
以上、赤よりのこげ茶、「マホガニー」を使った下地塗装の紹介でした。
普段下地塗装をしていない方や、ライトグレーのサフを使っている方も、いつもと違う色で下地塗装をしてみると味わいが出て面白いものです。
暗めの色で下地塗装をするメリットをおさらいしておきましょう。
- プラスチックの透け感が無くなる
- 水性塗料の筆塗りに味が出る
- 装甲裏の塗装も同時に済む
プラスチックは光が透けるのでオモチャっぽく感じてしまいますが、暗い色で下地塗装をすることで、透け感を抑えリアリティを出すことができます。
水性塗料は下地の透け具合が絶妙で、塗り重ね回数を調節することで下地色を活かした塗装が可能です。
だた、下地塗装をするとトータルの塗り重ね回数は増えるため、厚塗りにならないよう気を付けましょう。
厚塗りになると、エッジやモールドが潰れて野暮ったい印象になってしまいます。
▼薄塗りのコツを知りたい方はこちらをご覧ください。
ぜひ、記事の内容を参考に、味のある筆塗りを楽しんでみてくださいね。
最後までご覧いただきありがとうございます!
それでは、ステキな筆塗りライフを!
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