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【素組みレビュー】HGUCジェガンを塗装・改造目線でレビューしてみる

筆塗りおじさん

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筆塗りおじさん
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アクリジョンのすばらしさ、筆塗りHowto、ガンプラ製作の楽しさを発信しています。
・北海道札幌市在住
・IT系企業に勤める会社員
・2020年から本格的にガンプラ製作を開始
・得意:筆塗り・スジボリ
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逆襲のシャアから地球連邦軍の主力量産機「ジェガン」の素組みレビューです。

完全なヤラレ役で、劇中では目立った活躍はなかった記憶です。

デザインは出渕裕さんです。当時パトレイバーのデザインも担当しており、デザインがそちらに引っ張られ似てしまったのが反省点とのことだそうです。※Wikipedia参照
いわれてみれば確かに似ています。

HGUCジェガン

HGUC 1/144 ジェガン公式サイト

1,650円(税込)
2009年8月発売

機体解説
RGM-99 JEGAN

RGM-89 ジェガンは、U.C.(宇宙世紀)0089年に地球連邦軍で制式採用(←説明書まま。漢字合ってる?)された量産型MSである。

開発・生産はAE(アナハイム・エレクトロニクス)社が行っている。この機体は、RGM-79 ジム以降、連綿と続く”標準型MS”の後継機であり、ジムの後継機のジムⅡやバージョンアップされたジムⅢ、またはAE社製のMSA-003 ネモなどを経て、新世代のスタンダードとして完成したMSなのである。

連邦軍における当初の”量産型MS”は、実戦投入からおよそ10年の時を経て”ベーシックな機動兵器”へと返還を遂げていった。

この10年の間、一年戦争末期のような飽和攻撃を伴う大規模戦闘はほとんど行われておらず、先のグリプス戦役や対ネオ・ジオン戦においても、組織の指導者が一騎打ちするような状況は戦術的はナンセンスで、あくまで例外として扱うべきであり、用途や機能を突出させて恐竜的進化を遂げたハイエンドMSの”戦力としての破綻”を指摘する声もあった。

そうでなくとも、度重なる戦乱で連邦軍は著しく消耗しているうえに、一年戦争以来の各種装備が更新時期を迎えていた事もあって、基本となる量産型MSの仕様を抜本的に見直す機運が連邦政府高官からも提案されていたのである。

とはいえジェガンの量産がすんなりと決定された訳ではない。
時期的には度重なる紛争の直後であり、公国軍残党をはじめとする半地球連邦組織の活動が沈静化した時期でもあったため、軍事費の削減を求める意見が連邦政府議会の主流であったからだ。

しかし、反連邦の機運は依然としてくすぶっている事を知る一部の議員による地道な交渉に加え、それに呼応して”試作機のトライアルを「持ち出し」で行う”など、AE社の”企業努力”もあって、次期主力MSの開発が認可された。
ただし、様々な課題も突き付けられることになった。ジェガンはそれらの難関をクリアして量産化にこぎ着けたのである。

まず、ジェガンの基本設計には、耐用年数の延長と高度な汎用性が求められた。これは、運用期間を延長する事で予算の償却を図りつつ、予算配分を複数年度に分散することで会議の承認を得るためでもあった。

かくしてジェガンは、基本的には宇宙用でありながら、コロニー内や重力下でもほぼ無改造で稼働できる機体となった。また、局地戦への対応はオプション装備などで賄うこととし、メンテナンスの簡略化も計られている。装甲装備も必要充分なレベルを保ちつつ、軽量化による機体の運動性も”次世代機”に相応しい優秀なもので、正に画期的な機体となった。

事実、ジェガンは新生代の標準機として、長く”連邦軍主力MS“の務めを果たすこととなるのである。

2009年発売となかなか古いキットですが、サザビーをはじめ逆シャアキットは合わせ目が少ないことで有名です。

さっそく、どんなもんなのか見てみましょう!

1.HGUCジェガンの全体像

1-1.360°

ジェガン正面
▲正面
ジェガン_左側面
▲左側面
ジェガン_背面
▲背面
ジェガン_右側面
▲右側面

プロポーションは良好で、大き目の脚部が目を引きすらっとした立ち姿がカッコイイです。

ディテールは当時のHGキット標準といったところ。
全体的にあっさりしており、パネルラインなどのモールドはありません。

個人的には、最近の情報量てんこ盛りの最新キットより、こういったあっさりしたキットの方が好みです。
手の加え甲斐がありますからね。

もちろん、そのまま組んでも十分にかっこいい良キットだと思います!

1-2.付属品

付属品

付属品はご覧の通り。

  • 右ハンドパーツ(握り手)
  • ビームサーベルの刃
    (異なる長さの2本)
  • シールド
  • マーキングシール

この時期のキットにしてはハンドパーツのバリエーションが少なめです。

Vマークや、連邦軍、ロンドベルの所属マークを再現したマーキングシールが付属します。

2.詳細を見てみる

2-1.バストアップ

バストアップ

バストアップです。

胸部にはやや小さめのダクトフィン、丸みを帯びた凸モールド、中央に小さなモールドが施されています。
いずれもタガネやケガキ針で彫り込むと、輪郭がはっきりしてカッコよくなりそうです。

フロントアーマーのVマークはシールだと見栄えが悪いので、頑張って塗り分けたいところ。

2-2.下半身

下半身

続いて下半身です。

なんと、この機体はフロントアーマーが存在せず、足の付け根が丸見えです。
防御的に問題ないのでしょうか。

まあフロントアーマーがあっても、ビーム兵器が直撃すれば一撃なので、あえてのことかもしれません。

おかげで干渉する部分がないため、太ももは大きく上がりますが、膝はあまり曲がらないので脚部の可動性はそこそこ(後述します)

2-3.各部詳細

頭部拡大

▲頭部バイザーの中にはモノアイのような造形が。中央のセンサー、両頬にある4基のダクトは造形がだるいので彫り込んでおくと見栄えがするはずです。

アンテナ

▲頭部左側面にはバルカン・ポッド・システムを装着。ガンダムMK-Ⅱなどが装備したものを小型化したものだそうです。マガジンの交換は頭部右側から行うとのこと。

ジェガン腕部

▲腕部はディテールがほとんどなく、ほぼ角柱と言ってもいいような形状です。これは手の加え甲斐がありそうです。中央の合わせ目はデザインの様です。説明書でも消されていませんでした。

右前腕

▲前腕の背面には、シールドを接続するためのダボ穴が空いています。右腕にもありますが、通常シールドは左に装着するため不要なものです。ディテールが施されていますが、気になる方は埋めてしまっても良いでしょう。

バックパック背面

▲バックパック正面にはダル目のスラスターノズルと、バインダー基部にパイプらしきものが。シッカリ彫り込んで塗り分けすれば映えそうですね。

バックパック

▲バックパックには大型のバーニアノズルが3機。塗り分けすると見栄えがしそうです。バックパック装甲には斜め線のモールドが。左右に2機備えたバインダーの先端にもスラスターノズルがあります。

脚部側面

▲脚部(スリッパ)は一般的なジム系機体より大き目でカッコよく見えます。側面にはスラスターノズルがあります。塗り分けは大変そうですね。

脚部背面

▲脚部背面にはバーニアノズルが。可動はしませんが、チラ見えするので塗っておきたいです。ふくらはぎ中央に合わせ目が出ますが、段落ちモールドになっているため気になりません。

ビームサーベル

▲サイドアーマー(右)にはビームサーベルの柄が格納できます。MGキットの様に稼働して取り出すギミックはありません。左側にはグレネードラックが装備されています。そちらはカバーが可動します。

シールド裏

▲シールド裏には薄味ですがモールドなどのディテールが施されています。エメラルドグリーンをグレーに塗ればある程度格好がつくような気が・・・。

3.可動域の確認

腕部の可動

▲腕は2重関節ではないので90度ほどか曲がりません。この時代のキットでは標準的な可動です。

肩の可動

▲肩のパネルが軸で可動するため、腕を肩から持ち上げることができます。この機構、いいですね!

腕部付け根の可動

▲腕の接続軸は引き出し機構がないので、前後にほんの少し動く程度。両手持ちの武装はないのであまり問題にならなそうです。

首の可動

▲首は前後に動きますが、可動はそこそこ。上を向くことはできないので、前傾の飛行姿勢は少し違和感が出そうです。

腰の可動

▲腰は良く動く印象です。フロントアーマーがないので干渉部が少なく、ポージングには十分な可動域があります。

腹部の可動

▲地味に嬉しいのが腹部の可動。ボールジョイントでグリグリ動くため、ポージングの幅が広がります。

バインダーの可動

▲バックパックのバインダーは上下に稼働します。ポージングの表情付けに良さそうですね。

脚部の可動

▲ヒザの曲がりは90°程です。モモが短くスネが長いため、膝立ちは難しいです。いやその前に脚とれてるやん!と思うでしょう。そうなのです。足はヒザ関節の軸が折れたため固定することができませんでした(後述)

4.気になるポイント

4-1.恐怖のABS関節地獄

ジェガンの関節はABS

逆シャアキットは他シリーズと比べ大型な機体が多いからか、HGジェガンの関節は全てABSでできています。

ABSとはプラスチックの一種で、硬く衝撃に強い素材です。
丈夫な反面、塗料の有機溶剤成分が浸透すると脆くなり割れることがあります。

古いキットの関節やフレームなどで使われるので、塗装には注意が必要です。

ABSは溶剤成分で割れるため塗装派ユーザからは敬遠されていますが、それ以前にジェガンのAPS製関節はめちゃくちゃ硬いです!!

力を入れないと曲げることができないので、動かすのが若干恐ろしいです。(ミチミチと音もします)

折れた足関節

折れた膝関節です。

ジェガンの膝は90°ほどしか曲がりません。関節が硬く力を入れて関節を曲げたところ、力が入り曲げすぎてしまったため、ABSの関節軸が根元からボッキリ折れました。

ピンバイス+ドリル刃で穴を開け、真鍮線を突き刺して何とか修復できました。

ABSの関節軸

問題の関節軸がこちら。

ABSなので耐久性はあるのでしょうが、横からの力で簡単に折れてしまいました。

折れたシールド接続軸

お次はシールドの接続軸です。

こちらもABS製で腕のダボ穴にピッタリハマりぎちぎちなので、シールドを外そうとするとカンタンに折れました

さすがにこれは良くないですね、バンダイさん。是非KSPに置き換えてもらいたいものです。
(どうやって直そう…)

4-2.合わせ目・パーティングライン

合わせ目

▲逆シャアキットに違わずジェガンも合わせ目はあまり出ません。多くの合わせ目が段落ちモールドになっています。唯一目立つのが肩アーマーの中央に出る合わせ目です。

合わせ目

▲肩関節を挟み込んでいるだけなので、カンタンに合わせ目消しができそうです。(塗装に拘る方は後ハメ加工が必要)ただ、ディテールのある2機のスラスターノズル付近にも合わせ目があり、ディテールを潰さずに消すのは難しそうです。

ビームライフルの合わせ目

▲さすがに武装はモナカ構造なので、中央に合わせ目が出ます。シンプルな構造なので合わせ目消しはカンタンそうです。

パーティングライン

▲足首付近の装甲にパーティングライン(金型の合わせ目)が出ます。デザインナイフの背などで削ってしまいましょう。

4-3.その他の気になりポイント

顔

▲バルカン・ポッドに付いているアンテナは、根元が細くカンタンに折れてしまいまそうです。組み立てや工作中に折れないよう、バルカン・ポッドは外しておいた方が良さそうです。

肩のスラスター

▲肩アーマーの目立つ部分にあるスラスターノズル、造形がだるいので何とかしたい部分です。削り落として別売りのM.S.Gなどに取り替えるか、彫り込んで目立つようにしたいところです。

4-4.色が足りないところ

説明書1
説明書2

成形色で色分けの再現がされていない部分は、ふんどしの「Vマーク」と、バーニア・スラスターノズルの内側(イエロー)です。

意外と少ない印象ですが、バーニア・スラスターノズルの内側をきれいに塗るのは骨が折れそうです。
見栄えに大きく差が出るので、塗っておきたい部分ではあります。

まとめ

以上、ジェガンの塗装・改造目線レビューでした。

関節部のABSが破損しやすいので、気を付けて遊ぶ必要がありそうです。

ポーズ①
ポーズ②
ポーズ③

店頭で見かけることがめっきりなくなったキットですが、見かけたら是非入手して作ってみてほしいです。

プレーンな見た目だからこそ、手を加えて個性を出すのにぴったりだと思います!

最後までご覧いただきありがとうございます!

それではステキなガンプラライフを!

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